子どもたちの体力向上キャラクターについて(平成22年7月30日選定)
体力向上キャラクター 体力アップ標語 市長賞 表彰作品
■■ 川崎の子どもたちの体力向上 ■■
第01回  川崎市の学校体育の現状とその取組み
第02回  クラブ「カジャック」の取り組み (スポーツかわさき77号掲載)
第03回  スポーツ協会の取り組み (スポーツかわさき78号掲載)
第04回  小学生ふれあいスポーツ教室 (スポーツかわさき79号掲載)
第05回  川崎市広域型スポーツクラブ・「かわさきスポーツドリーマーズ」の取り組み 
                                                (スポーツかわさき80号掲載)
第06回  「サマースクール」・「八ヶ岳宿泊スポーツ・ステディー学校」 (スポーツかわさき81号掲載)
第07回  「ウインタースクール」の取組み (スポーツかわさき82号掲載)
第08回  学校教育の取り組み (スポーツかわさき83号掲載)
第09回  川崎市スポーツ協会がめざす子どもの体力アップ事業 (スポーツかわさき84号掲載)
第10回  緑豊かな自然や優しい友達とふれあい、スポーツを楽しんだ! (スポーツかわさき85号掲載)
第11回  学校と行政と総合型地域スポーツクラブの連携 (スポーツかわさき86号掲載)
第12回  生きる力を支えるのは体力 (スポーツかわさき87号掲載)
第13回  子どもたちの健やかな成長を食生活から考える 管理栄養士 小柴澄子
                                       (スポーツかわさき88号掲載)
第14回  子どもの体力は国の重要な資源
           文部科学省 スポーツ・青少年局 教科調査官 髙田 彬成 (スポーツかわさき89号掲載)


第01回 川崎市の学校体育の現状とその取組み


 この数年間にわたり、全国的に子どもたちの体力の低下が続いていますが、川崎市の子どもたちの調査結果でも同じ傾向が見られます。
 低下傾向として、いくつかの原因が考えられますが、改めて学校・家庭・地域がより一体となって取り組んでいく必要があります。
 そこで、今回から具体的な対応策についてシリーズとして取り上げていきます。第1回は、川崎市総合教育センターの大内孝二指導主事と教育委員会健康教育課の濱田由起夫指導主事の二人から川崎市の学校体育の現状とその取組みについてお聞きしました。

Q.各学校では体力向上について、どのように具体的に取組んでいるでしょうか。

A.各学校では、体育授業の改善・充実を図り、全ての子どもたちが進んで運動に親しむようにしています。
 そして、運動に楽しみながら自らの体力を高めていくことを願っています。
 今回改訂の新学習指導要領では、小学校・中学校とも体育の授業時数が増加し、小学校と中学校の連携をさらに強め基礎体力の向上とともに技能習得を目指しています。
 昨年度から小学校体育授業では、地域スポーツ人材活用実践支援事業が始まり、指導補助者を導入し児童の技能向上とともに体力の向上も図っています。
 中学校は今年度から武道を中心にした同じ取組みが始まります。

Q.体育の授業だけでなく学校生活全般においての取組みはいかがでしょうか。

A.小学校では、主に休み時間などを活用したキラキラタイムが全市的に広がっています。
 各学校の取組みでは、全校縄跳び・綱引き大会やボール運動、リレーなどの集会が楽しく催されています。
 進んで運動に取組めない児童も、友達からの呼びかけで運動場に出て交流も深めています。
 中学校でも「かながわイキイキスクール」の普及に努めて、生徒自身が進んで体を動かすようになることを目指しています。

Q.子どもの体力向上のために、学校では家庭・地域との連携をどのように考えているでしょうか。

A.各学校からは、お便りや保健だよりなどを活用して体力低下の現状、そして食事や睡眠や運動の大切さについてお知らせして家庭や地域へ啓発しています。
 一昨年は教育委員会と小学校体育研究会の先生方で「かわさきキッズ体操」をCD化して家庭でも簡単にできる体操の普及に努めています。
 また、県では、生涯スポーツを目指した「3033運動」の推進があります。
 1日30分、週3日、そして3ヶ月間運動を続けることで、運動しないとどうも落ち着かない身体になれるそうです。
 周りの大人が、運動やスポーツに関心をもち、その楽しさを子どもとともに味わいながら体力を高めていってほしいと思います。

▲▲TOPに戻る
 

第02回 クラブ「カジャック」の取り組み (スポーツかわさき77号掲載)

 今、学校から離れた子どもたちの生活は、塾や稽古事などで毎日が忙しく遊ぶ「時間」が」なく、また、子どもたちが群れをなして遊ぶ公園や広場などの「空間」が不足し、さらに一人室内ゲームなどに夢中となり一緒に活動する「仲間」も少ないといわれています。
 昔に比べて、この「時間」「空間」「仲間」の変化と減少が子どもたちの体力低下に少なからず影響していると考えられます。
 休日や放課後に地域で過ごす子どもたちにとって遊んだり運動したりする機会や空間を広げていくことは、子どもを取り巻く大人の役割と考えます。

 そこで、一昨年川崎市で誕生した陸上競技クラブチーム「KaJAC」(カジャック)を紹介したいと思います。
 
 前身は、市教育委員会と市体育協会が開催してきた小学生陸上競技教室で年14回ほど開催されてきました。
 それを引き継いだ「KaJAC」は、毎日小学生から保護者や高齢者まで約150名が一緒に活動して汗を流しています。
 同クラブの指導者は、「会員の方々の関心や要望に合わせて、走るだけでなくいろいろな競技もできるようにして子どもたちのレベルアップと体力アップを図っていきたい」と今後の抱負について語られていました。

  ■会場  等々力陸上競技場
  ■対象  小学生以上の川崎市民
  ■指導者 川崎市立小学校教員、川崎市陸上競技協会会員
  ■活動  毎週土曜日の定期練習、有名陸上選手たちの特別講習会、
        競技会・記録会(全国・県・市)への参加、夏合宿


 詳しくは川崎市役所 市民・こども局 市民スポーツ室 044-200-3245
 
 冒頭の「3つの間」以外に、もう一つ子どもたちを育てていく大切なものとして「手間」があります。
 周りの大人たちが子どもと一緒に体を動かし、汗を流すことで運動好きな子どもたちが増えて体力向上が図れることを期待したいと思います。

 ※「KaJAC」はKawasaki from Jr. Athletics Club の略称

 ▲TOPに戻る
 

第03回 スポーツ協会の取り組み (スポーツかわさき78号掲載)

 川崎市スポーツ協会は、平成21年度から子どもたちの体力向上を目指して「子どもの体力向上推進委員会」を立ち上げ様々な取組みを行ってきました。
 ひとつは、川崎市内の小学校の子どもたちから体力アップに関わる「標語」の多数応募があり、その中から優秀標語8点を「しおり」として作成しました。
 しおりは、市内の全小学生と市立図書館や北野書店を通して子どもや一般市民に配布し子どもたちに運動への意欲・関心を高めてきました。
 また、体力向上の推進に関わる講演会を開催し、子どもの正しい生活習慣づくりと体力・気力・学力の向上に深い関係があることをスポーツ指導者や教職員・PTAの方々で学びました。

 平成22年度の事業として、前年に引き続いて「標語づくり」と新規に「体力向上ポスターづくり」で啓発運動を広く展開しました。さらに夏休みを活用して「子どもスポーツ教室」を開催しました。

 平成22年12月1日(水)の午後からは、川崎市立橘高校のマルチホールを会場にして生涯スポーツの視点に立った子どものスポーツのあり方について学校体育、部活動、総合型スポーツのそれぞれの立場から提案いただくシンポジウムを開催しました。
 そこでは、文部科学省の白旗和也教科調査官より今後目指すべき子どものスポーツについてご提言をいただきました。

 ▲TOPに戻る


第04回 小学生ふれあいスポーツ教室 (スポーツかわさき79号)

 川崎市の市民・こども局市民スポーツ室が行っている「小学生ふれあいスポーツ教室」事業の取組みを今回は紹介します。
 川崎市内に活動の本拠地を置く国内のトップチープや選手を市内で希望する小学校に講師として派遣し、スポーツの楽しさや素晴らしい技術を伝えてもらうことをねらいとして行なっています。
 小学生の子どもたちは、体育の授業やクラブ活動などの時間を利用してサッカー、バスケットボール、フラッグフットボール、卓球などの指導を受けています。
 市内のほとんどの小学校で毎年「ふれあい教室」が開かれていますが、これらのスポーツを通して子どもたちの運動能力や体力の向上、トップアスリートの方々や友達同士の交流が深まっていくことでしょう。

(1) サッカー 川崎フロンターレ巡回指導

 川崎市をホームタウンとする川崎フロンターレの専属コーチが主に体育の授業に入って指導にあたっています。毎年J1リーグ上位で活躍するチームとあって子どもたちも楽しみにしています。
 
(2) バスケットボール 東芝ブレイブサンダーズ(男子)・富士通レッドウェーブ(女子)巡回指導

 指導にあたる両チームともホームタウンスポーツ推進パートナーでもあり熱心な指導が見られます。
(3) フラッグフットボール フラッグフットボール協会巡回指導

 平成19年にアメリカンフットボールワールドカップが川崎を会場にして開催されました。この開催を契機に川崎市としてアメリカンフットボールの魅力や楽しさを広げています。
 
(4) 卓球 信号器材卓球部・東信電気卓球部巡回指導

 体育の授業では経験できない種目であり、また、両卓球部とも全国レベルで活躍している選手たちが、直接指導してくれるため子どもたちも熱心に取り組んでいます。
 
 
 ▲TOPに戻る
 
 
 第5回 川崎市広域型スポーツクラブ・「かわさきスポーツドリーマーズ」の取り組み 
                                              (スポーツかわさき80号掲載)

 川崎市は、市内7つの地区にそれぞれ総合型地域スポーツクラブの立ち上げを支援して、市民のスポーツ活動を促進しています。
 総合型地域スポーツクラブは、同じ地域に住む人たちが会員となって自主的に運営する地域のスポーツクラブです。
 学校施設など地域の施設(民間施設を含む)を有効活用して、幼児から高齢者までがスポーツを通して健康・体力づくりを進め世代間の交流や地域のコミュニケーションの輪を広げています

 今回、川崎市スポーツ協会の指導のもとに、設立準備委員会が中心となり、川崎市広域型スポーツクラブ「かわさきスポーツドリーマーズ(K.S.D.)」が設立し2011年4月から事業を開始しました。
 夏休み明けには、特定非営利活動(NPO)法人の申請が通り本格的な活動に入りました。
 「広域型」は、「総合型」と同じく各地域で生涯スポーツや生涯学習を通して「健康づくり」「人づくり」「仲間づくり」「まちづくり」を理念に掲げて運営しているますが、将来的には各地域をそれぞれ繋ぎ川崎市全地域の活動を視野に広げてと力んでいきます。

 ■活動場所  等々力緑地公園周辺施設、中原小、宮内小、東住吉小、橘高校
 ■対象  小学生以上の市民
 ■指導者  川崎市スポーツ協会会員、元学校教員、小学校体育研究会会員

 ▲TOPに戻る
  
 
 第6回 「サマースクール」・「八ヶ岳宿泊スポーツ・ステディー学校」 (スポーツかわさき81号掲載)
 
 長い夏休みは、自分の好きなことにとことん夢中になったり、不得意なものを克服し自信がもてるものをたくさん増やしたりする絶好の機会です。
 川崎市スポーツ協会は、このような子どもたちに応えるために「子どもの体力向上推進事業」の一環として、川崎市の全地域で開催する「サマースクール」と長野県八ヶ岳少年自然の家で行う「八ヶ岳宿泊スポーツ体験学校」を計画しています。
 スポーツ協会会員と元学校関係者など専門分野の先生方が熱心に指導にあたります。
 夏休みは、自分がもつ無限の力を信じて、体力アップ、学力アップを図ってみましょう。


 ▲TOPに戻る
  
 
 第7回 「ウインタースクール」の取組み (スポーツかわさき82号掲載)
 
 川崎市スポーツ協会主催の子どもの体力向上事業として、日頃、中原区の学校やスポーツ施設などを利用して、陸上、体操、テニス、バレーバスケットボールなどが行われています。
 また、夏休みには市内800名近くの子どもたちが汗を流して、それぞれのスポーツを楽しみながら体力を高めてきました。
 
 毎年冬休みの時期には、寒さに向けた体力向上とスポーツの魅力をさらに広げるための「ウインタースクール」を行っています。
 このウインタースクールを通して、子どもたちの運動技能や体力の向上、そして他校の子どもたちと一緒に活動し交流が含まっていく事を期待しています。


 ▲TOPに戻る
  
 
 第8回 学校教育の取り組み (スポーツかわさき83号掲載)
 
 子どもたちの体力アップには、学校体育の充実は一番の近道です。
 そこに地域からのさぽーつや地域スポーツの連携が図られることが好循環を生み出すものと思われます。
 そこで、今回は体力向上の要となる学校体育について、川崎市総合教育センター保健体育科の森島指導主事からお話しを聞く機会を得ました。
 学校体育の取り組みに対して、後押しができるような環境づくりをみんなの力で目指していきたいと思います。
 
 川崎市内の小・中学校では、子どもの体力向上に向けて、体育・保険体育の授業の充実を目指して活動しています。
 現在、子どもたちは体力については「下げ止まり」と言われ、一時の低下傾向には一定の歯止めが見られます。
 これは、やはり体育授業の充実のもたらしている効果であると考えられます。

 平成23年度より小学校、24年度より中学校が新学習指導要領の全面実施を迎えます。
 そこには「生涯にわたって運動に親しむ」ことを目標として掲げられています。
 その目標を達成するためには、なんといっても子どもたちが「体育が好き」「体を動かすことが楽しい」と思わなければいけません。
 そのため、体育授業もそれぞれ「運動の特性」にふれ、楽しく活動することで技能が身につき「生涯にわたって運動に親しむ」ことができるように工夫されています。
 そしてその結果として、体力の向上にもつながっていければと考えています。

 小・中学校ともにそれぞれの研究会が、以前より体育授業の研究に非常に熱心に取り組んでいます。
 子どもたちが「体を動かすことは楽しい」「コツがわかった」「できるようになった」などと感じられ、「生涯にわたって豊かなスポーツライフを実現できる」ように常に工夫をし、体育・保険体育の授業に取り組んでいます。
 
 さらに小学校では、「キラキラタイム」として週に1・2回程度、中休みや昼休み、始業前などに時間せ設定し、多くの学校で体力向上に向けた取り組みを行っています。
 また、10月の地区別運動会では、小学校6年生全員を対象として、長縄8の字跳びや綱引きなど運動をする楽しさや喜びを感じ、生涯にわたって運動に親しむことができるようにすることをねらいとして行われています。
 ただし中学校では、授業以外で主に運動部活動が体力向上に寄与しています。
 しかし、運動部活動に入部していない子どもたちが体育の授業以外で運動にかかわる時間は極端に少ないことがわかっており、そういった生徒たちへの取り組みが今後の課題でもあります。
 

 ▲TOPに戻る
 
 
 第9回 川崎市スポーツ協会がめざす子どもの体力アップ事業 (スポーツかわさき84号掲載)
 
 川崎市スポーツ協会は「子どもの体力向上推進事業」に取り組んでいます。
 未来を担う子どもたちを中心に据えて、子どもの体力向上事業を平成21年度に立ち上げました。
 フロー図にもあるように、子どもたちがスポーツに対して関心・意欲を高め、自ら進んでスポーツや運動に親しみ、体力の向上や技能の習得を図り、さらにはスポーツを通した仲間づくりができるような環境を作っていきたいと考えています。
 そして、子どもたちを取巻く家庭や地域が、子どもたちとともにスポーツを楽しみながら、川崎市内の各地域で総合型地域スポーツクラブの活動が広がり、川崎市のスポーツ文化が全域に浸透していくことをめざしています。
 その結果、将来的にスポーツを通して健康で明るく豊かな生活を営む市民がつくりあげる「魅力あるかわさきのまちづくり」に発展していく事を願っています。

 平成24年度は、学習教室を含め13のスポーツをK.S.D.と共催しました。
 さらには、夏休み・冬休みを利用した教室として、陸上・水泳・体操・テニス・バスケットボール・サッカー・スキーなど、体力アップ・八ヶ岳宿泊スポーツ体験学校の開催、子どもの体力向上推進事業として講演会等を企画しました。

 ※K.S.D.は「NPO法人かわさきスポーツドリーマーズ」の略称

 ▲TOPに戻る
 

 第10回 緑豊かな自然や優しい友達とふれあい、スポーツを楽しんだ! (スポーツかわさき85号掲載)
 
 NPO法人「かわさきスポーツドリーマーズ(K.S.D.)」は、川崎市内でスポーツを楽しみたい人たちが集う広域型スポーツクラブです。
 陸上、バレーボール、ミニバスケット、体操、テニス、サッカー、水泳、ニュースポーツなど様々なスポーツプログラムや英会話、学習教室などを用意し活動しています。
 平成24年夏にも、川崎市スポーツ協会と共催し、子どもの体力向上事業の一環としてサマースクールと八ヶ岳宿泊スポーツ体験学校を実施しました。

 ○高校生と接したサマースクール
 平成24年のサマースクールは、7月23日(月)~8月24日(金)、陸上、テニス、ミニバスケット、水泳、サッカーバレーボールなど16会場で実施しました。
 総勢1,300名の子どもたちが猛暑の中、汗だくになってスポーツを楽しみ、体力・技能をしっかり身につけました。

 高校を会場にした陸上教室に参加させたある保護者から「普段高校生と接する機会のない息子は、カッコいい先輩に教えてもらって本当によかった。身近にあこがれの大きな先輩ができたことは、とてもすばらしい経験だと思います。」とお手紙を頂きました。

 ○さわやかな自然の中で八ヶ岳スポーツ体験学校
 平成24年8月18日(土)~20日(月)、2泊3日で八ヶ岳少年自然の家に「八ヶ岳宿泊スポーツ体験学校」に行ってきました。 陸上、バレーボール、テニスに分かれて、さわやかな自然の中、楽しく元気よく活動していました。
 朝晩は大変過ごしやすく、寒いぐらいでした。バレーボールは、町立体育館である海洋センターで、地元の中学校と交流試合をしました。
 陸上とテニスは、4月に閉校になった緑の山々に囲まれた落合小学校で運動しました。

 子どもたちの感想は「涼しい中で、いつもと違う練習ができて楽しかった。」「友達がたくさんできたし、夏のよい思い出になった。」「地元の中学と試合ができたし、ほかの子たちとも仲良くなれてよかった。」など、どの子も川崎とは違った自然豊かな中での運動と出会って、熱心な取り組みが見られました。

 ▲TOPに戻る
 

 第11回 学校と行政と総合型地域スポーツクラブの連携 (スポーツかわさき86号掲載)

 2013年1月16日(水)、川崎市立高津小学校に於いて「小学校体育研究会」の先生方と川崎市教育委員会、市民・子ども局と川崎市内の「総合型地域スポーツクラブ」の役員が集まり、子どもの体力向上について話し合いが行われました。
 学校、行政、総合型地域スポーツクラブの立場から、それぞれの提案があり、それを受けてグループディスカッションがありました。各グループとも熱心な協議があり、お互いの理解がより深められました。

 ■学校の先生型からの意見
   運動の二極化が進んでいる。放課後、子どもたちが地域で運動をする場がたくさんあると助かる。
   特定のスポーツだけでなく、いろいろなスポーツが楽しくできると子どもも大人も喜ぶ。
   授業で子どもたちへの技術指導をクラブの方にしてほしい。また、休み時間に地域クラブのスポーツを紹介していただきたい。
   女子がスポーツをする機会が少なかったので、総合型地域スポーツクラブが誕生してとても喜んでいる。
   放課後、留守家庭児童の保育をしているわくわくプラザと総合型地域スポーツクラブがタイアップしていただくととても魅力的な時間が生まれると思う。
   体育の時間は限られている。子どもたちがさらに運動を楽しんだり、技能を高めたりする場として地域クラブがあると助かる。
 ■総合型地域スポーツクラブからの意見
   スポーツが苦手な子どもとスポーツ教室で楽しんでもらえている。
   指導者の多くは、地域で子どもたちを育てていくという意識をもっている。
   多くのスポーツをする機会を提供し、子どもたちにスポーツの選択があることを伝えられる。
   今度、地域スポーツを活性化するためには、学校と行政と総合型地域スポーツクラブがパートナーシップをもって未来につなげていくことが大切である。
   地域で障害を抱えている子どもたちにもスポーツの場を提供し、スポーツの楽しさを知ってもらいたい。
   地域スポーツも二極化がある。競争・競技をねらいにすえた地域クラブがあるが、総合型クラブは、いろいろなスポーツを子どもたちに出会わせる橋渡しの役割に努めている。

 学校と行政と総合型地域スポーツクラブが一堂に会し、子どもの体力向上などについて話し合いがもたれたことは、全国でも大変まれなことだと思います。
 今後も子どもたちの育成を学校と行政と総合型地域スポーツクラブが連携を深めて進めていきたいと思います。


 ▲TOPに戻る
  

 第12回 生きる力を支えるのは体力 (スポーツかわさき87号掲載)
        ~健康教育課杉本担当課長インタビュー~

 平成25年3月、文部科学省から平成24年度(2012年度)の「全国体力調査」の結果が公表されました。そこで、子どもたちの体力について、川崎市教育委員会学校教育部健康教育課の担当課長杉本眞智子氏に話を伺いました。

   ■子どもたちの体力低下の原因について  
      毎年「体育の日」に、体力・運動能力調査の結果が公表されます。昭和60年代をピークとして、調査結果の値が低下の様相となりました。
 体力の低下は、」高度経済成長を終えた我が国の社会生活環境の変化と子どもたちの生活習慣の変化が大きく影響していると思います。 社会生活環境の変化で最も影響があるのは、車社会の発展による運動不足です。 また、生活習慣においては外遊びの減少です。
 要因として考えられることは、遊ぶ時間・遊ぶ場所・遊ぶ仲間が見つからないという現状とともにゲーム機器の普及でしょう。
 
 
   ■体力低下を実感する時は  
      学校教育活動において子どもたちの体力低下を実感するのは、筋力や持久力、調整力など、体を動かすのに必要とする基本的な動きがとれないということです。
 例えば、転んだ時に瞬間的に手が出せない、雑巾がけをしていて体のバランスがとれずに顔面を床に打ち付ける、わずかな段差や高さも降りることができないなどです。
 また、大人は、疲れやすくなった、疲れが抜けずにすっきり起床できない、風邪をひきやすくなったなど「体の調子を一定に保とうとするときに必要とする体力」の低下を実感することが多くなってくることと思います。
 
 
   ■体力向上に向けた学校としての取り組みについて  
      まず一つは、体育学習の充実です。子どもたちが運動の特性にふれた楽しさや喜びを味わいうことが、運動の日常化につながります。
 また、今回の体育の学習指導要領ですべての学年に導入された「体つくり運動」の実践と充実です。 この領域では、低学年・中学年では、体の基本的な動きを総合的に身に着けることをねらいとしています。
 
 もう一つは、運動や遊びの時間や場の確保です。川崎市の小学校では、以前からキラキラタイムという時間を設定し、各学校の実態に応じた取り組みをしているところです。
 また、6年生になりますと地区別運動会があります。縄とびや綱引きなど、手軽にできる種目ですので、地区別運動会の前には、休み時間にみんなで練習に取り組みます。6年生の活動は、他の学年にもよりよい影響を与え、結果的に体力向上に向けた取り組みになっています。

 適度な運動や遊びというのは、学習への集中力を高め、社会性や創造性を身につけることができます。 朝のわずかな時間にも、体力向上に向けた時間を設定できることを願っています。
 さらに、家庭や地域が連携を図りながら、環境や地域の特性に応じた方策も工夫できたら嬉しいものです。
 
 

 ▲TOPに戻る
 

 第13回 子どもたちの健やかな成長を食生活から考える 管理栄養士 小柴澄子 
                                                   (スポーツかわさき88号掲載)


  知育・体育・食育の3つの育みが子どもたちの健やかな成長を担います。
 内閣府では、食育推進運動を断続的に展開し、食育の一層の定着を図るための機会として毎月19日を「食育の日」と決定しました。
 この日が設定される以前より小学校では食生活を様々な面からとらえ、子どもたちの成長段階に合わせながら子どもたちに伝えたい食育を勧めてきました。
 子どもたち自身に「食べる」という営みが自分の成長と体力の向上をもたらすことを理解させる。これが、「小学校」の「食育」の目標です。

     <子どもたちに伝えたいこと>  
   ○食べ物のはたらきを理解する  
     ひとつひとつの食品は「はたらき」をもっている。この「はたらき」を知り、理解することで、今、何を食べたら良いかを自分で決める力をつける。
 「おもに体の調子をととのえる」、「おもに体をつくる」、「おもに体を動かすエネルギーとなる」の3つの”はたらき”を理解し、好き嫌いをなくす。健康に過ごすこと、、体力をつけることを考える。
 
   ○朝ごはんの大切さを知る  
     朝ごはん、昼ごはん、夕ごはんの三度の食事が自分の生活リズムをつくります。元気の素をつくるのは規則正しい生活リズムです。1日のスタートは朝ごはんから始まります。

 ・朝ごはんは何故大切なのでしょう。
 ・どうしたら朝ごはんが、ちゃんと食べられるのでしょう。
 ・どんな朝ごはんを食べたら良いのでしょう。
 ・自分の朝ごはんを振り返ってみよう。
 ・自分で食べる朝ごはんを作ってみよう。
 
 
   ○おやつの食べ方について考える  
     朝、昼、夕ときちんと食事をしていたら、おやつは毎日、必ず食べなければならないものではありません。自分の生活に合わせたおやつを考えましょう。
 おやつを食べすぎたり、時間を決めずにだらだら食べると、大切な三度の食事がちゃんと食べられなくなります。おやつは、時間、量、何を食べるかを考えるようにしましょう。
 消化する力が足りなく、三度の食事では一日に必要な栄養がとれない人には、おやつは大切です。スポーツで体力を使うとき、体力を回復したいときにも積極的にとりましょう。
 熱中症の予防のための飲み物の補給も大切なおやつの一部です。
 
   ○自分で自分の献立を考える  
     高学年では、家庭科の学習の中で学びます。「自分の食事を振り返る」、「主食・主菜・副菜をそろえて食べることで、食べものの3つの働きが、バランス良くとれることを知る」、「家族のそれぞれに合った食事を考える」  
   ○日本の食事について考える  
     気候、旬、嗜好(しこう)、地産地消、郷土の食事、伝統など日本の食事のよさを知る。  

 ▲TOPに戻る
 

 第14回 子どもの体力は国の重要な資源
       文部科学省 スポーツ・青少年局 教科調査官 髙田 彬成 (スポーツかわさき89号掲載)

 近年、子どもの体力や運動能力の低下が指摘されていますが、「子どもを取り巻く環境等が以前と違うのだからやむを得ない」と諦めてはいられません。次代の社会を担う子どもたちの体力の低下は、単に、国民の運動・スポーツ離れが進行するだけでなく、学力低下と同様、国の将来を揺るがす大きな問題です。
 「体力は、人間の活動の源であり、健康の維持のほか意欲や気力といった精神面の充実に大きくかかわっており、『生きる力』の重要な要素です。子どもたちの体力の低下は、将来的に国民全体の体力低下につながり、社会全体の活力や文化を支える力が失われることにもなりかねない」との指摘も示されています。(※1)

 子どもの体力向上には、各学校における体育・保険体育学習と体育的活動等の充実が不可欠です。運動が好きな子どもは、体力合計点が高い傾向にあります。(※2)
 各学校においては、体育の時間だけでなく、休み時間や放課後の活用、運動部活動、地域スポーツとの連携等、さまざまな場面を効果的に活用しながら、運動好きの子どもを育てるとともに、子どもの体力向上に取り組んでいくことが期待されます。

 また、文部科学省では、幼児期の運動についても重要視しています。幼児期は、運動について基本的な動きを身に付けやすい時期です。体を動かす遊びを通して、将来につながるいろいろな動きができるようになるとともに、動きを繰り返し実施することによって、一つ一つの動きが上手になってきます。
 運動遊びなどで、意欲をもって積極的に周囲の環境と関わることにより、社会性の発達や認知的な発達が促進され、心と体が総合的に発達していく時期でもあります。

 このことから、文部科学省では、幼児期から適切な運動習慣と運動遊びの啓発・推進を図るため、平成24年3月に「幼児期運動指針」を策定しました。
 ここには、幼児期の運動のポイントとして、
  (1)多様な動きが経験できるように様々な遊びを取り入れる 
  (2)楽しく体を動かす時間を確保する
  (3)発達の特性に応じた遊びを提供する
 の3点が示されており、全国の幼稚園や保育所等に、同指針の周知と適切な取組等をお願いしています。

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を弾みとして、幼児期こそ運動遊びの充実が必要な「ゴールデン・エイジ」であることへの理解を図りながら、子どもの体力向上に”オール・ジャパン”で取り組み、我が国の重要な資源をふくらませていきたいと考えています。

  ※1 H20.1.17中央教育審議会答申   
  ※2 平成24年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」結果  
     
  *髙田氏は、川崎市立小学校教員、川崎市教育委員会指導主事などを経て、2013年文部科学省スポーツ・青年局 教科調査官に就任しました。  
    ▲TOPに戻る
All raights reserved by Kawasaki City Sports Association.
このホームページに係る著作権、その他一切の権利は公益財団法人川崎市スポーツ協会に帰属します。